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2005年12月 7日 (水)

夫婦のお別れとは

 会社の大先輩のお父さんが亡くなったので、昨日は、お葬式に行ってきた。87歳、大往生。などというのは、他人の勝手な思い。いくつであろうが、どんな原因だって、悲しみに差があるわけではない。夫に先立たれた奥さまの仕草が、わたしの胸を打った。

 失礼ながら、足腰も立たない、自分の力では歩けない老女が、亡き夫のそばから離れようとしないのだ。号泣しているわけではない、泣き崩れているわけではない。ただただ、心のままに体が動いている。そんな風に思えた。お別れの場面では、棺おけにすがりつき、夫の顔をなでてほおずり。その姿はいとおしく、こんなに愛されたご主人は、さぞ幸せだったろう、と感じずにはいられなかった。

 帰りの電車の中、同い年41歳の同僚と話した。「カミさんは、あんな風に、してくれるやろうか」「オレ(の妻)なんて、棺おけのふたをしめる時に、『フッ』って、笑ったりしてな」「その場に、いないかもしれん」「熟年離婚なあ、あるよなあ」。駅から家に帰る、真冬の風が、体に冷たかった。

 帰ったら、カミさんがいた。「どうやった」と聞くから、その様子を伝えた。そして聞いた。「アンタも、あげん、なるんやねえ」「誰が?」「アンタが」「誰に対して?」「オレに」「なして?」「いや、夫婦やから」。

 突然に、カミさんの声が大きくなった。「バッカやない! なして、アンタの顔やら、なでな、いかんと? 気持ち悪い。ほおずり? 冷とう、なっとっちゃろ」。まだ続いた。「アンタ、いくら言うても、酒ば、飲みようやろ。そげな人に、できるもんかいね」。いたたまれなくなったので、寝た。

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コメント

愛そうとしても、最近は近づくと
「あー、寄らんで、キモイ」
ですからねえ…。

40も過ぎた、博多弁しかしゃべれん女が
わけのわからん、若者言葉を使うなっつんですよ。

投稿: 人生真ん中 | 2005年12月11日 (日) 03:24

奥様、面白い方ですね。すごい笑ってしまいました!今はあんなことをおっしゃってても、もし本当に真ん中さんが亡くなられたら、きっと別れを惜しまれますよ。ただし、そうしていただくためには、生前しっかりと奥様を愛していかれないとだめだとは思いますけどね。

投稿: maki | 2005年12月10日 (土) 10:11

安心して…どうすれば…?
そうですねえ。入りなおした生命保険は
保障が年々減少していく「逓減型」なので
早ければ、早いほど、いいんですよ……。

投稿: 人生真ん中 | 2005年12月 9日 (金) 22:23

大丈夫ですよ。
奥様はそんな薄情な方ではありません。
きっと、真ん中さんのお顔にほおずりなさって、涙を流されるに決まってます。
だから、この際真ん中さんも安心して‥‥‥??

投稿: ナツパパ | 2005年12月 8日 (木) 20:19

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